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「おんなじ」と「ちがう」  うえおか 裕

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 先日、保育所の子育て講座に集まる0歳児から2歳児のお子さんとお母さんと一緒にえほんやわらべうたを楽しむ機会をいただきました。

 

 初対面ですから、様子を見ながらゆっくりとお母さんとお話ししたり絵本を見ながらスタートしました。

 

その日中心に据えたのは「きんぎょがにげた」。五味太郎作です。

 

水槽からピョイときんぎょが逃げました。「どこににげた」という文とともに赤い水玉のカーテンの中、赤いお花の中、キャンディボックスの中、おもちゃ箱の中などを経てお池に飛び込みます。ページをめくるごとに「どこににげたかな?」と尋ねると、まず、2歳のしゅうちゃんが反応し始めました。今日のメンバーの中では一番月齢が大きいお子さんです。

 

 初めはママのお膝の上から指差していましたが、そのうちに近づいてきて私の持つ絵本の画面を指差すようになりました。他のお子さんはしゅうちゃんと私のやりとりを見ています。強い視線を感じます。 少しお顔がニコニコになってきたようちゃん、こうちゃん、そらちゃんや、もっと小さな1歳未満のお子さんはママのお膝の上で、ママが楽しんでいるのを感じている様子です。

 

 最後までページが終わると、しゅうちゃんの「もういっかい」の声が・・・。

 

こうして、数回の「もういっかい」の間には、ようちゃんもこうちゃんも私のところまで来て、絵本の画面を指してくれるようになりました。

 

 最後のページには、お池の中にたくさんの同じ色のきんぎょがいてその中に

 

主人公のきんぎょが紛れているのですが、しゅうちゃんは目玉の違いをちゃあんと見つけてまちがいなくお目当てのきんぎょを見つけます。

 

 

 

 この本の面白さと子供の気付きとはどうつながるのでしょう?

 

子ども達の認識のスタートは、自分の知っているもの、見たことがあるものが判断の基準になります。(ある意味、大人もそうですね)ですから、この本の中では最初に見たきんぎょと「おんなじかちがうか」を問われているのです。

 

最初のきんぎょを記憶に留めること、次々に示されるページを観察すること、「おんなじ」と「ちがう」は小さな子供たちの認識のスタートだと思います。

 

同じ形、同じ色のものを見つけることは2歳に近いしゅうちゃんには理解ができ、見つけたことをとても嬉しく思えるのです。

 

 

 

「おんなじ」と「ちがう」は、幼い人たちの、ちょっと大げさに言えば<科学する心>の第一歩かと思います。

 

  「きんぎょがにげた」    五味太郎作    福音館書店

 

 

 えほんの中のみならず、日常の生活の中でも子ども達と「おんなじ」と「ちがう」を楽しむことが出来ると、子どもたちとのやり取りが楽しくなりますよ。

 

 

 

プロフィール

うえおか 裕

公益財団法人 ラボ国際交流センター会員・ラボ教育センター関西支部テューター

御所南小学校コミュニティ委員

 

1993年より中京区でラボパーティを主催、2歳から大学生までの子ども達と物語の世界を楽しみ、外国語や日本語で劇として再表現する活動を展開

同時に、児童館や市内小学校にておはなし会の活動も。


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