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子どもの波長を感じる  うえおか 裕

 

あやちゃんはとても慎重なお子さん、公園に行っても子育てサークルのお部屋に行ってもママのそばから離れないでニコリともせずに立ち尽くしている。

だから、といって「帰ろうか?」と声をかけても帰ろうとはしない。ママは困ってしまう。仕方がないので、ママ同士のおしゃべりをすることになる。仲良しのママからは「あやちゃんはママの足から一メートル内にいるね」とからかわれることも。お昼ご飯の時間が近くなり、遊び場から一人また一人とおうちに帰っていく。仲良しのママとランチにしようと思ってもあやちゃんは動かない。結局、あやちゃん親子と知らない親子だけになった頃、あやちゃんはママの手を引いて今までお友達のともちゃんが遊んでいたお砂場に行く。そして、そっと遊具やおもちゃに触ってみる。順番を待っていました、といって遊びだすわけでもなくにこにこしているわけでもなく・・・。

 

最初に慎重なお子さんだ、とお伝えしたので遊び場での様子をご想像願えると思うが、ひとりひとりのお顔が違うように場所や人への近づき方は色々だ。あやちゃんは遊びたくないのではなく、みんなが遊んでいる様子を丁寧に目に焼き付けている時間なのだろう。「○○ちゃんはあんなことしてる」とじっと観察をしていて、○○ちゃんの楽しさの波長を自分の波長のように感じているのだろう。そばにいる大人とすれば「うれしいのなら加わればいいじゃない」「自分もやればいいじゃない」と、もどかしくなります。私も長女の時はそうでした。少しでもきっかけを作ろうとお砂ケーキを作って遊ぶと、我が子ではなくよそのお子さんがお客になってくれたりして、結局我が子とは遊ぶことなく帰ってくる、ということもありました。もう随分昔のことですが・・・。

 

こんなタイプのおこさんが幼稚園に通いだすと、じっとお友達のことを見ている時間がたくさんだと思います。けれども、言葉が巧みに話せるようになったとき、どれだけたくさんのこと、どれだけよく観察したことを話してくれることか!「○○ちゃんのお洋服はこんなだった」「※ちゃんはこんなこと言った」などと細かな報告がなされるでしょう。自分の体は動いていないように見えても心はいつも動いているのですから。

 

 

コッコさんのともだち
コッコさんのともだち 福音館書店

 

 

わたしとあそんで
わたしとあそんで  福音館書店

 

 

「わたしとあそんで」はあやちゃんのようなお子さんではありませんが、野原の虫たちとの波長を感じることで、嬉しい気持ちになります。そっと、子どもの

後ろ姿や立ち姿を眺めてみては。

 

プロフィール

うえおか 裕

公益財団法人 ラボ国際交流センター会員・ラボ教育センター関西支部テューター

御所南小学校コミュニティ委員

 

1993年より中京区でラボパーティを主催、2歳から大学生までの子ども達と物語の世界を楽しみ、外国語や日本語で劇として再表現する活動を展開

同時に、児童館や市内小学校にておはなし会の活動も。

 


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